デルタ株の感染爆発や夏休み明けにあたっての学校対応など、中野区に対し様々な要望活動を行ってきました。その中で分かった現在のコロナの感染拡大状況や中野区の対応をご紹介する「はばたき通信」第38号を発行しました。ぜひご覧ください。画像はPDFデータへのリンクになります。記事は以下の通りです。現物の郵送をご希望の方はこのメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。までご連絡下さい。

habataki38

1.新型コロナウイルス デルタ株感染爆発 中野区は感染を抑え込むための対策強化を

 7月下旬からデルタ株による感染爆発が起き、区内でも1日の新規感染者数が200人を超える日も出ました。これまでより感染力が格段に強いとされるデルタ株を抑え込むために、これまで以上の対策が求められています。

・パルスオキシメーターは自宅療養者に貸与habataki38 104 自宅療養者数推移habataki38 103 感染者数グラフ

 コロナ陽性になると、保健所による疫学調査(濃厚接触者の特定作業)の後に、医療機関か宿泊療養か自宅療養かが決められます。自宅療養者はハーシス(※1)への入力及び電話による確認で容態を把握されることになります。

 8月26日時点の自宅療養者は951人。その内6割は東京都のフォローアップセンターによる把握対象である40歳未満であり、東京都からパルスオキシメーターが貸与されます。40歳以上は中野区が容態を把握しており、希望者にパルスオキシメーターを貸与する台数は確保できているため、保健所とご相談ください。

※1ハーシス(HER-SYS)‐新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システムの略称。保健所や医療機関など関係機関で感染者の情報把握をすることを目的とする。感染者はスマホ等で自身の状況を入力する。

・臨時の療養施設設置をhabataki38 101 8月10日横山副区長に対して要望書を提出

 コロナウイルス感染者数の爆発的拡大を受け、菅政権は中等症以下の原則自宅療養方針を発表しました。自宅療養中の死亡が相次ぐ中で、多くの方の不安が高まっています。方針の撤回とともに、宿泊療養施設など臨時の療養施設の大規模な拡充が欠かせません。

 区議団は8月10日に「新型コロナウイルス感染症対策に係る緊急要望」(区議団ホームページへのリンク)を提出し、政府・東京都への働きかけと、区としての自宅療養者対策の拡充を要望しました。

 

・コロナ収束のための3本柱

①ワクチンの迅速・確実な接種推進ー政府は供給責任を果たすとともに、正確な情報を正直に国民と自治体に伝えよ

PCR検査拡大ー大規模検査をワクチンとセットで推進してこそ封じ込めができます

③十分な補償と生活支援ー生活困窮者や経営に苦しむ事業者に対する給付金が必要です

 

 

2.新型コロナワクチン接種 中野区の現状は?

 菅政権がコロナ対策の切り札としているワクチンですが、大幅な供給不足で中野区でも混乱が起きています。中野区は23区でもかなり早い段階でワクチン接種券を送付。区内各医療機関の協力によって2.8万回/週の接種体制を確保し、接種を希望する65歳以上の方については接種も順調に進んでいました。

・1回目接種予約枠、極めて少ない状況

 しかし、7月上旬ごろからワクチン供給が大幅に減少。そのため、新規予約枠も受付開始直後にいっぱいとなり、64歳以下の方が1回目の予約を取ろうとしても取れない状況が続いています。また、個別医療機関においても、当初の供給を見込んで予約を受け付けていたため、いったん受けた予約もストップせざるをえない状況となっています。

・国は安定供給の責任を果たすべき

 現状、国からのワクチン供給は不十分であり、予約が取りづらい状況がしばらく続くことが見込まれます。こうした状況に対し、「国の方針に基づきワクチン接種体制確保に全力を挙げてきたのにハシゴを外され混乱している」と全国知事会や23区区長会からも批判の声が上がっています。政府は自治体と住民に対し、今後のスケジュールをきちんと示し、安定供給の責任を果たすべきです。

 

ワクチン接種状況(中野区ホームページへのリンク)

 

ワクチン接種相談窓口(コールセンター)

ワクチン接種の予約や中野区の接種スケジュール、接種場所などについて問い合わせが可能です。

☎0570-03-5444(毎日:午前9時~午後7時)

※医師会館や各区民活動センターでの集団接種は9月末で終了し、10月からは医療機関での個別接種のみとなります

 

 

3.学校の夏休み明けにあたっての感染症対策の拡充を

・分散登校は?マスク支給は?ワクチン接種時の対応は?検査の拡充への考えは?habataki38 301 8月30日入野教育長に対して要望書を提出

 デルタ株による感染拡大の第5波では、子どもへの感染も拡大しています。夏休みも終わり、学校での感染拡大が懸念されています。

 区議団は8月30日に教育長に対し、「学校の夏休み明けにあたっての緊急要望」(区議団ホームページへのリンク)を提出し、学校での感染症対策の強化を求めました。分散登校やオンライン授業は、学校や医師会とも相談しながら対応を検討中であり、不織布マスクの児童・生徒への支給については、もらいたい児童・生徒に支給できる体制はつくるとのことでした。またワクチン接種時および副反応時の欠席扱いについては、欠席の扱いにはならないよう柔軟に対応していくつもりです。

 一方、検査の拡充については陽性者が発生した場合のクラス全体へのPCR検査や日常的な頻回の抗原検査のどちらも実施を検討する考えは示されませんでした。

・検査の拡充に足を踏み出すべき

 都教委は各学校に50セットのPCR検査キットを配備しクラス内にコロナ陽性者が発見された場合、PCR検査を行える体制を整えています。 文部科学省は8月27日に出したガイドラインで「判明した感染者が1人でも、感染者が属する学級等の全ての者を検査対象の候補とすることが考えられる」としています。墨田区では文科省のガイドラインが出される前から保健所と相談して、濃厚接触者より広い範囲でPCR検査を行っており、無症状感染者が見つかりだしているそうです。デルタ株感染爆発の下で、このような施策が必要であり、引き続き実施を求めていきます。

 

 

4.区政報告会を行いましたhabataki38 402 原田都議habataki38 401 区政報告会で語る米倉都議

 この間、3回にわたって地域で区政報告会を行い、7月の都議選で当選した米倉都議(豊島区)、原田都議(杉並区)が変わり始めた都議会の報告を行いました。参加された方からは、「自宅療養者の経過観察とは何をするのか?」「東京都のコロナ対策のお金はあるのか?」などたくさんの質問が寄せられました。

 

 

5.くらし・営業を支える様々な制度

①緊急小口資金・総合支援資金の特例貸付

  • 緊急小口資金(特例貸付)

制度概要:最大20万円、2年間無利子貸し付け、申請から交付まで1週間程度

  • 総合支援資金(特例貸付)

制度概要:3か月で最大60万円、無利子貸し付け、申請から交付まで最短20日

相談窓口:中野区社会福祉協議会(スマイル中野4階) ☎03-5380-5775

受付時間:平日午前9時00分~午後5時00分(平日) (祝日・第3月曜は除く)

 

②住居確保給付金

制度概要:主たる生計維持者の収入が離職・廃業と同程度まで落ち込んでいる場合、家賃額(上限53,700円(単身の場合))を原則3か月間(最大9か月間支給)します

相談窓口:中野区役所2階16番「中野くらしサポート」窓口 ☎03-3228-8950

受付時間 午前8時30分から午後5時(平日)

 

③月次支援金

制度概要:飲食店の時短営業・休業の影響を受けている。月間売り上げが2019年または2020年の同じ月と比べて50%以上減少している中小企業および個人事業主(地域・業種は問わない)

給付額:中小企業20万円/月、個人事業主10万円/月(上限額)

相談窓口:電話のみ 0120-211-240もしくは03-6629-0479

受付時間:午前8時30分から午後7時(毎日)

 

 

6.東京都最低賃金が時給1041円に(昨年から28円アップ)

 東京都では10月1日から最低賃金がこれまでより28円高い、時給1041円に改定されます。それより低い金額で働かせることは違法となります。たとえこの金額以下で労働契約を結んでいたとしても、雇用者は10月1日分以降について1041円を支払う義務があります。また、試用期間を理由にこの金額以下で働かせることも原則的に禁止されています。

 最低賃金を20円以上引き上げた中小企業・小規模事業者は事業改善助成金を活用できる可能性があります。

 

 

7.第3回定例会は9月10日から10月15日の日程で行われます

それぞれの質問には以下の区議が立ちます

本会議一般質問-小杉区議(10日)、いさ区議(13日)

決算特別委員会総括質疑-浦野区議(17日)、来住区議(21日)